静かに世界を支える ― 半導体の魅力
派手さはないけれど、無言の主役感
みなさんはスマートフォンを手に取らない日はほとんどないと思います。
私自身もその一人ですが、日々の生活の中で、スマートフォンや車、家電製品など
私たちの身の回りのあらゆるものに半導体は使われています。
私が初めて半導体という存在に気付いたのは、20年前のことです。
音響機器などで有名な日本の電機メーカーに入社したことをきっかけに興味を持ちました。
当時、この分野に入りたての頃は、専門用語に何度もつまづきました。
ただ関わり続けるうちに成功や失敗を繰り返して、その奥深さと面白さに気付くようになりました。
ということで・・・
初回のコラムは『半導体』です。 
スマートフォンやパソコン、そして最近話題のAI。
これらの中には、必ず半導体という小さなチップが入っています。
見た目は地味で、普段はまったく意識しない存在ですが、もしこれが止まると、私たちの生活もほぼ止まります。
では、この重要な半導体はどこで作られていると思いますか?
実は、一つの国で全部作っているわけではありません。
半導体はちょっとした“国際チームでの協業”でできています。
アメリカ :どんなチップにするか設計する
台湾・韓国:実際にチップを作る
日本 :材料や装置を提供する
ここで日本の役割を料理で例えてみると、
⇒ アメリカがレシピを考え、台湾が料理を作る
⇒ 日本は「最高の食材」と「めちゃくちゃ切れる包丁」を提供する
つまり、日本はシェフではないけれど、
その材料と道具がなければ料理が成立しないポジションなのです。
たとえば半導体を作るには、
・半導体チップの「土台」となる円盤部品(シリコンウェハー)
・回路を描くための特殊な材料(感光材料:フォトレジスト)
・超精密な製造装置(露光装置:フォトリソグラフィ装置)
が必要になります。
しかも、ほんのわずかなゴミやズレでも不良品になってしまう世界です。
ここで日本の得意技が発動します!!
「細かいところまでちゃんとやる力」です。(意外と普通…)
でもナノレベル(めちゃくちゃ小さい世界)で、
「ズレません・汚れません・安定してます」をやり続ける。
当たり前のことを言っているようですが、めちゃくちゃ難しいことなんです。
だから日本は、半導体の中でも
“絶対ミスれない部分”を任されているとも言えます。
一方で、日本は昔、半導体そのものを作る分野でもトップクラスでした。
でも今は、その主役は台湾や韓国に移っています。
じゃあ終わりかというと、そうでもありません。
最近はまた流れが変わってきています!!!(興奮)
熊本に大きな半導体工場「TSMC(ティーエスエムシー)」
日本企業による新しい挑戦「Rapidus(ラピダス)」
もう一度「作る側」に戻ろうとしているのです…‼
言うなれば日本は「復活途中」なのです。
現在、目標チップの販売額は年間約8兆円ですが、政府は2030年には15兆円、2040年には40兆円まで引き上げる目標としています。
半導体は小さな部品ですが、その裏側には世界中の役割分担があります。
そして日本は、目立たないけれど、いないと困る場所にいる。
派手じゃないけど、いなくなった瞬間にチームが崩れる。
そんなポジションです。
普段は見えないけれど、実はかなり重要なんです。
それが、私の思う半導体の魅力です✨
筆者 I・S
本職は事務ですが、マイクロソルダリング技術資格保持者。
ちょっとした電気機器は自分で直します☆

